オランダの風景(1〜3月)

LIFE LANDSCAPE

Landscape of the Netherlands -Winter to Spring-

日本は小春日和が続いているという。オランダは今日からサマータイムがはじまり、日本との時差は8時間から7時間になった。まだロングコートが手放せないけれど少しずつ気温も上がっている。冬からゆっくりと春に向かうオランダを振り返っておく。

今回は、オランダの冬から春を紹介します!

強風

風がつよい日のアムステルダム

冬から春に移り変わる季節は、とんでもなく風が強い日が月に1、2回ある。人も看板もすべてが風になぎ倒される。誰も風の勢いを止められないし危険なので、強風注意報が出た日は、みんな自転車になるべく乗らず飛ばされないように気をつけながら通勤や通学をする。

真冬の身じたく

2月のアムステルダム ダウンコートにニット帽 石畳で歩きやすい厚底の靴を履く人が多い

底冷えする冬のヨーロッパの定番ファッションは、ロングコートにブーツ。小物はマフラーと手袋はもちろん、帽子が必須アイテムだ。雨が降ると帽子の上にフードをかぶる人が多い。帽子の代わりにトップの髪がぺたっとならないヘアバンドタイプも時折見かける。

雨と雹(ひょう)と雪

3月10日 大雪の日

気温が0°を越えるとあたたかいねとなる冬のオランダでは3月を過ぎても雪や雹が降る。大雨と気温が氷点下のときと風が強すぎる日は自転車に乗らないほうが良いとニュースで伝えられる。

チョコメル

ミュージアムのカフェ 子どもたちが大好きなチョコメル(瓶入り)

オランダでチョコメルを知らない人はいない。チョコメルは、さらっとした甘さが人気のミルク入りチョコレート飲料だ。スーパーマーケットをはじめKIOSKなどの売店やカフェなどに置いてあり通年購入することができる。寒い冬の時期にホットでいただく”warme chocomel(あたたかいチョコメル)”は格別だ。
チョコメル(UK版)のwebサイトへ

バレンタインデー

バレンタインデー当日 花屋に列ができる

日本と同じく2月14日はオランダもバレンタインデー。大きく違うのは、そんなにチョコレートがフォーカスされているわけではないことと、主に男性が女性に気持ちを伝える日だということ。バレンタインデー当日は、髪型をビシッときめて花束を持った男性たちを街でたくさん見かける。

にむかって

寒い時期に咲き始めるクロッカスのつぼみ

2月の中旬頃、真っ先に春を告げるのはクロッカスの花。マルクト(市場)にチューリップやヒヤシンスなどの球根植物が並びはじめるのもこの時期だ。気温が低いなかでがんばって咲こうとしているクロッカスのつぼみを見つけると、思わず笑顔になる。

風の強さと寒さがアイデンティティー
暗く深い眠りのような冬からの目覚めを欲しながらも、とくに寒さ厳しく風が激しい日には、これがオランダだとかダッチの本領発揮だとか、寒さをポジティブにとらえるひとたちがいて面白い。私はシルクのように繊細に流れる日本の四季を恋しく思いながら、今日もオランダのつよい風の中を自転車を漕いでいく。春の太陽に会うのが待ち遠しい。