Hope for running
事件は今朝起きた。
我が家はここ数年、箱根駅伝を応援している。オランダで観る箱根駅伝は、時差があるので夜中の0時にスタートし、ゴールは朝の5時過ぎとなる。
娘は一緒に観たいと言ったが、子どもにはきついだろうと思った夫と私は、昨夜ひと声かけただけで彼女を寝かせておいた。
甘かった。
ふだんおとなしい娘が、ママはなぜ起こしてくれなかったのかと朝から手がつけられないほど号泣している。しかもそこから話は発展し、オランダに来てから最もつらいのは楽しく走れる時間が少なくなったことだと言う。
娘と私で話し合った結果、今夜の箱根駅伝復路は必ず観よう、ランニングを再開しようと約束をした。
まずは、昨日見逃したぶんを取り戻さなくてはならない。オンデマンドLIVEを実施していたTVerでは配信が終了していた。ニュース検索しても動画検索しても往路の様子が出てこない。探すこと10分、日テレのwebサイトで動画記事の配信を見つけたので、午前中の勉強の合間に1から5区のダイジェストを視聴した。
ダイジェストを観たら、いてもたってもいられなくなったようで、走りに行きたいと言うので、お昼頃一瞬だけ太陽が出たチャンスに2人でジョギングへ出かけた。
帰宅後は、娘が日本でお世話になっていたランニングクラブで実施されていた、書道をやってみることにした。
小躍りする娘。
寝不足でフラフラの私。
夕方になり娘が言った。
「わたしにとって走るっていうのは、自分が一歩踏み出したっていう明るさにつながることなんだよね。」
そうだったのか。
昨年は親も生活に慣れることに必死で、忙しいから、疲れてるから、寒いから、危ないからと、子どもが本当にやりたいことができる環境を充分に提供できていなかったかもしれない。
今年は環境に言い訳するのをやめて、彼女が走るための時間と場所をできる限り作りたい。
まもなく今夜も、箱根駅伝がはじまる。